30日、昼ごろに晴れ間が顔を覗かせた。 早速、いつもの小道を哨戒に出かけた。 ほんの気分転換のつもりであったが、本日は思わぬ収穫に出会った。

以前に隼を見た場所。 道の東には半ば水浸しとなった畑地が広がり、鴨や雁、白鳥が常に集まっておる。 周囲には鉄塔や木々が立ち並び、猛禽たちにとっても絶好の狩場である。 辺りを注意深見回しながら進むと、果たして、近くの樅の木の頂きに、一羽の隼がとまっておった。 猛禽はよく見かけるものの、なかなか上手く斬り撮る機会に恵まれぬ。 今回は、幸運な機会であった。
さて、この隼、よく見ると喉元がえらく膨れておる。 これは、獲物を喉に納めている証。 すなわち、こやつは狩に成功し、獲物を飲み込み、幸せな休息の一時を満喫しているといったところであろうか。

その後、本日二度目の、更に大きな幸運に出会った。 道脇の木立に、クーパーハイタカがとまっている。 それも、すぐ近く、予から1mほどの場所に! すぐに逃げられると思ったが、予想に反して予を意にも介さず、周囲を見回し続けておる。 獲物を探すのに夢中のようである。 まさにコレ幸い、予は勇ましきこの若鷹にめった斬りを浴びせた。
よく見ればこの若い鷹、肢輪をしておる。 既に調査の対象として記録されているようである。 実はこのクーパーハイタカ、ここビクトリア周辺では非常に数が多く、人為環境に最もよく適応している種の一つである。 街中に点在する林で繁殖し、畑や餌代に集まる小鳥の類を獲物とし、今、繁栄を極めておる様子が、調査を通じてわかってきておる。 新しい環境への適応の結果であるのか、はたまた、環境がこの鷹の従来の生息環境に一致しただけのことであろうか。 いずれにしても、興味深いことである。
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