前日の早朝のオオタカと言い、早朝の偵察は何かと収穫が多いようだ。　今朝はアメリカワシミミズクに遭遇。　ワタリガラスが森の中で騒いでいたので何かいると察し、中へ分け入ってみれば足元に羽が散らばっておる。　周りを見渡すと、目の前で地蔵のように固まっておった。　ようやくワタリガラスの襲撃を振り切ったところ、一難去ってまた一難といったところか。

　今まで何度か見たことはあるものの、切り撮るまでに至らなかったので、今回の収穫はこれまた大きいぞ。　朝はまだ明かりが十分でないのが残念ではあるが、まずまず良くやったと思っておる。

　今日は天気が悪い。　仕方が無いので、近くのよく知った湖へ出かける。　見晴らしがいいし、多少暗くても開けた場所であれば斬り撮りにそれほど不都合はあるまい。　

　写真は、警戒網を張るボナパルトカモメである。　縄張りに近づくと、見晴らしのよい木の頂きに止まり、やかましく鳴き立てる。　そして攻撃を仕掛けてくる。　カモメの仲間はよくこうして攻撃を仕掛けてくるが、実際に体に当ててくることはあまり無い。　と、そう高をくくっていたのが油断であった。　予の顔面手前まで突進してきたボナパルトは、急停止するように腹をこちらへ見せると、｢ビュッ｣と一発、糞を飛ばしてきた。　その白い半液体状のものは、見事に予の顔面に付着。　とても暖かかったのが印象的であった。

　湖の周辺は水鳥や水辺の鳥たちが繁殖で忙しい。　このコキアシシギも近くに雛がおるのであろう。　水辺は侵入者が近づく度に騒がしくなる。

　今の時期、ほとんどの鳥たちは卵から孵った雛の世話をしている時期であると思うのだが、アカエリカイツブリはまだ抱卵中のようだ。　それは他の場所で見かけたものたちも同じである。　この仲間は繁殖の時期が他の鳥たちより遅めのようだな。

　ボナパルトに怯えつつ湖の探索を続けると、左手の岸辺よりふいに3羽のカモが現れた。　おお！　あれはミカヅキシマアジではないか！　この者たちは僅かに一度きり、遠くから拝んだことがあるだけなので、予にとっては願ってもない相手である。　どうやら繁殖活動を終えたオスたちがひっそりと休息しておる模様。　うむ、今回のアラスカ探索は収穫が多いぞ。