
氷河が、森を飲み込まんばかりに見える。 轟きが聞こえてきそうなのは、予だけであろうか?
ここはマタヌスカ氷河。 チューガッチ山地が繰り広げる展望は、壮大で美しい。 先日は疲れた体に鞭打ち、夜のこの道を宿を求めてパルマーという町まで走り続けた。 その間、アメリカ鷲木菟や小木菟、尾長梟と、まさに梟のオンパレードであった。 残念ながら残像を切り撮るには暗すぎたのだが。
今回の目的は、このマタヌスカ氷河への上陸。 しかしまた、どのような出会いがあるであろう。

氷河への道のりは容易であった。 車を降りて5分ほど歩けばもう氷の上。 厚い氷は青くて、人が頻繁に訪れるためか表面は泥で黒く汚れていた。 初氷上である。
ちなみに、氷河の上に鳥は見当たらなかった。

この辺りでは、カササギをよく目にする。 これが、恐らくアラスカ連邦を境として北ではなかなか見られなくなる。 最も、最近ではフェアバンクスでもカササギの目撃は報告されており、知り合いの話だと数年前~10年前ほどに見られるようになったという。 このような種の北上を示す事例は、他の種類でもいくつか聞いたり読んだりした。

谷あいをナキハクチョウが飛んでゆく。 不意の出会いであったが、調べてみれば、彼らの繁殖渡来地はまさにこの一帯である。 時期的には子育て真っ盛りであろうから、恐らく今年は繁殖しなかったか、失敗をした者たちの集まりであろうな。

北米一帯に広く分布するワタリガラス。 よく見かける割には、なかなかうまく切り撮らせてない。 大抵の鳥では油断する状況でも、ワタリガラスはこちらが構えるとすぐに飛び去る。 皆が言うように賢いためであろうか。 はたまた、単に予の運と根気の問題であろうか。

因縁のセグロカモメ。 ビクトリアではワシカモメとその混血たちに散々もてあそばれ、ある程度自分なりの見識を得たものの、セグロカモメがよく分からなくなり窮地に追い込まれておった。 今回のアラスカ紀行では念願のセグロカモメとの再開で、疑問に解決を求めていた。
果たしてセグロカモメと再開、そして予の困惑は深刻さを増していったのである。
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