
移入種であふれ返っているワイキキであるが、もちろんそればかりではない。 冬のこの時期、街中では古くから越冬に訪れ続けている鳥たちを見ることができる。 最もよく目にするのが、このムナグロ (Pacific Golden-Plover)。 開けた場所ならどこでもよいのか、街中の公園や砂浜、山間の空き地まで広く分布しておるようだ。 正確にはこの種はユーラシア大陸を中心に分布しており、予がアラスカで紹介した
ムナグロ(American Golden-Plover) とは別種である。

沿岸沿いの公園で見かけたキョウジョシギ。 この者たちには、昨年の夏アラスカで随分とお世話になった。 越冬地で再び合間見えることになろうとは、予も感激である。
それにしても、こうして鳥たちを越冬地や繁殖地でそれぞれ見てきて感じるのは、越冬地にいるときの方が、鳥たちにはずっと近づけるということであるな。 越冬地では人と生息域が近づかざるを得ないなどの理由があるかも知れぬ。 が、予が思うに、やはり自分を守るだけであったら、敵がかなり近くまで来ても、逃げる余裕があるということであろうな。 まさに実感である。
また、メリケンキアシシギもちらほらと見かけた。 こちらは他の種と違って、ちょっと近づくとすぐに飛び去ってしまうので、予も思うように斬り込めず、難渋した。 しかし初めての目撃であったから満足だな。

渡り鳥たちだけでなく、古くから在来の鳥もぽつぽつがんばっておる。 最もこの都市環境に適応しているのが、Common Fairy-Tern であろうな。 真っ白で美しいこのアジサシは、街路樹を利用して営巣することで見事に適応を果たしておるようである。

そして、ゴイサギ。 公園の水場などでよく小魚を狙っておる。 この者が人の手による移入種ではなく在来種であるというのは、少々以外であった。 それとともに、彼らの分布の広さに驚きである。 なにせ彼らは日本にもいれば、北米にも自然分布しておるからな。
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