デス次郎である。 今回は、鳥たちを追いかけ始めて以来、初の南国への潜伏である。 場所はハワイ、オアフ島。 早速、予が斬り撮った猛者たちを紹介してゆこう。

潜伏を無事果たした翌朝のワイキキ路上で、さっそく出迎えてきたのは、この真っ赤で派手な頭の鳥、コウカンチョウである。 さすが南の国、といった感じ。 実はこの鳥、もともとは南米出身。 ハワイへの移民達とともに、この島へ移住してきたのであろう。 都市化が進んだこの街では、人間だけでなくこうした種族のものたちが多く見受けられる。 いや、こと鳥に関すれば、市街地はほとんど移入種の支配下と言えよう。

では、これより初日に予が出会うてきた移民の鳥たちを列挙する。 和名・英名が入り混じるが、ご容赦願いたい。
Red-vented Bulbul は椋鳥の近縁で、集団を形成する騒がしい鳥である。 街路樹の枝影にたむろうておるのを見かけた。

お、九官鳥! と思ったが、正確には人が好んで飼うあの九官鳥とは近縁であっても違う種類である。 Common Myna と呼ばれるこの鳥は都市部に繁栄を極めておるよう。 他の都市でのカラスに位置付けられるのではなかろうか。

鳩は、三種が共存しており、やはりいずれも移入種である。 カノコバトはうなじのごま塩スカーフが伊達な鳩で、なんとのう雉鳩を思い起こさせる。

Zebra Dove。 非常に小柄で、椋鳥とさして変わらぬ大きさ。 かなりの数が住み着いておるようで、やはり数の多い土鳩と比べても、引けを取っておらぬな。

飼い鳥としてお馴染みの文鳥。 出身はインドネシアである。 以前飼っていたこともあり、妙に近親感が沸く。 やはり野生の鳥なのだな、と変に感心してしまった。

この、小柄な雀のなかま、Common Waxbill もよく見かけた。 赤い仮面がなんとも、どこぞの英雄の衣装にでも使われそうである。 このほかにも、もちろん家雀があちこちにおり、またキマユカナリアやメキシコマシコなど、ビクトリアでも見かけたことのある鳥たちもいた。 これらが全て移入種なのだから、なんとも感慨深いものである。
PR