
ハワイ2日目、天気が悪い。 どこを探索するか色々迷ったが、ワイキキの近くにある”砂島”を探索場所に選んだ。 選択の理由は、アクセスが容易であろうと予想したことが一つ。 もうひとつは、海鳥が見れるかもしれないという期待である。 これらの期待は、見事に打ち砕かれた。
オアフ島では公共バスを交通手段として利用するが、なんとバスは島へ通じておらぬではないか! 結局、高速をおりてから片道約一時間、交通の激しい道路わきをとぼとぼと歩く羽目に陥ったのである。 さらに、この島の大部分は倉庫や工場で占められており、沿岸地域が僅かに公園として残されておった。 妙な匂いもするので、おそらく廃棄物処理場も建っておろう。 公園には鋭いとげを持つ植物が茂り、様子から非常に乾燥した環境であることが伺える。
このようなところで、何が見つけられようか? 案の定、期待した鳥たちはほとんど見られなかった。 しかし、思いもかけぬ収穫もまた得られたのである。

さて、味気ない道路わきをとぼとぼと一時間、ようやく公園の入り口にたどり着いてすぐに出迎えてくれたのは、目白。 最後に日本で見て以来、ずいぶんと久しくなる。 ハワイにはたくさん居ると聞いておったが、こんなところで初対面か。 そして、そのすぐ奥の茂みには、ギンバシの群が。 移入種で、東アジアや南アジアが原産。 予の図鑑によると、オアフ島では記録が少ないようである。 まあ、このような人気の無いところであるから、当然かも知れぬな。

それにしても、鳥が少ない。 海岸沿いを歩くが、見た鳥といえば一瞬で通り過ぎたシロアジサシのみ。 この鳥をじっくり見れると思っておったのだが、さっきの一瞬のみ。 折り返そうと思った折に、メリケンキアシシギが舞い降りた! 北米で見逃している鳥なので、初対面である。 じっくり見たかったのであるが、臆病な鳥なのか、予を察知するとすぐに飛び去ってしまった。

帰りの途上、藪の中で影が動いたので確認してみると、これまたお初! マネシグツミであった。 藪の中を移動するのでなかなか切っ先が届かなかったのであるが、何とか一閃、斬り撮ることに成功した。 この鳥も移入種で、北米南部が原産である。
かくして、大きく期待の外れた一日であったが、また予想外の収穫に出会えたのである。 妙な気分ではあるが、満足とすべき一日であった。
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